ライくん
シマはん
Wordで資料を作るときに、どのフォントを使うかというのはけっこう大事なポイントです。Word2013以前のバージョンではデフォルトのフォント(最初から設定されているフォント)が「MS明朝」ですが、MS明朝って…なんか画面で見るとカクカクしていて見づらくないですか?紙に印刷すると大丈夫なんですけどね。
シマはん
実はWord2016からはデフォルトのフォントが「游明朝」に変わりました。画面で見ても滑らかなのでイイ感じですね。でも、この「游明朝」で文字のサイズを大きくすると・・・なんか行間が妙に広がっちゃうんですけど・・・という事態に陥ります。
行間が妙に広がってしまう問題は設定を少しだけ変えれば簡単に解消できるので、その方法をご紹介します。
行間が広がるのはグリッド線のせい
結論から言うと、行間が妙に広がってしまうことを説明するためにはグリッド線について理解しないといけません。
グリッド線とは
グリッド線って?思った方が多いですよね。
グリッド線とは、Wordの画面上で表示される罫線のことである。紙媒体のレポート用紙に印刷されているような直線が、文書内に灰色の線として表示される。グリッド線を表示させることには、文章の配置を視覚的に把握しやすいといったメリットがある。なお、グリッド線は画面表示でのみ表れ、印刷された文書には反映されない。
(出典 weblio辞書)
ということです。紙のルーズリーフにうっすらプリントされている横線と同じですね。文字と図形が混じった資料を作るときに、横の位置がそろっているかの確認に役立つみたいですけど… Wordの初期設定では表示されてないので知らない方も多いと思います。
ではWordでグリッド線を表示させてみましょう。
Wordの画面の上のメニュー(「リボン」といいます)の「表示」をクリックすると、表示に関するメニューが現れます。左から2番目に「表示」というメニューがあるので「グリッド線」のチェックボックスをクリックしてチェックします。
そうすると画面上にグレーの横線が現れました。
これがグリッド線です。確かに図形を配置したりするのに便利かも?やっかいなのは、グリッド線は表示させなくても最初から設定されているということです。
文字の大きさとグリッド線の関係
Wordは初期設定だと常に文字がグリッド線に合うように配置されるようになっています。そのせいでフォントによって文字サイズを変更した時に妙に行間が広くなってしまうのです。実際に画面で説明しましょう。
これが游明朝の10.5pt(ポイント)の文字です。
グリッド線を表示させてみましょう。
グリッド線の中に収まるように文字が配置されています。では文字の大きさを11ptにしてみましょう。
ライくん
では、同じようにグリッド線を表示させてみましょう。
こうなっています。さきほどWordでは「文字がグリッド線に収まるように配置されている」と説明しました。フォントが大きくなって文字がグリッド線1行に収まらなくなった場合、グリッド線2行分を使うようになっているんですね。
何ptになったら1行に収まらなくなるのかというのはフォントの種類によって異なります。有名なフォントだとこんな感じです。
- 游明朝 11pt
- MS明朝 14pt
- MSゴシック 14pt
- メイリオ 10pt
「メイリオ」は10ptですら2行分の行間を使ってしまうんですね。。一般的な資料は10.5ptから12ptくらいまでの大きさで作ることが多いと思うので、これから紹介する方法を知らないとかなり使い勝手が悪いです。
行間をグリッド線に合わせない方法
さてここからが本題です。グリッド線と文字の関係がわれば、行間が妙に広がってしまう問題を解決するのは意外と簡単。文字をグリッド線に合わせなければ良いわけです。その方法が2種類あるので順番に説明します。
グリッド線を無視する単純な方法
画面上部のリボンの「ホーム」の左から3番目の「段落」の右下のボタンを押します。
1番左の「インデントと行間隔」のタブ、上から3番目「間隔」のところにある、「1ページの行数を指定時に文字を行グリット線に合わせる」のチェックボタンをクリックしてチェックを外します。
これだけです。そうすると・・・
ほら治りました!
シマはん
全部まとめて直すには、範囲をドラッグしてから設定しましょう。「CTRL + A(オール)」で全部まとめて指定してもいいですね。
全体の行間が治りましたね。この方法が一番単純でオススメです。
行間のサイズを設定する方法
もう一つの方法を説明します。こっちの方法の方が自分の好きなように行間を設定できますが、ちょっとわかりづらいです。
先ほどと同じように、まず設定したい範囲をドラッグするか「Ctrl + A」で全体を選択します。それから先ほどと同様に画面上部のリボンの「段落」の右下のボタンを押したときの「インデントと行間」のタブの「間隔」の「1ページの行数を指定時に文字を行グリット線に合わせる」のチェックをはずします。
今回の方法では同じメニュー内の「行間」を設定します。まず初期設定だと「1行」となっている部分は次のような意味です。
- 1行 そのフォントのデフォルトのサイズ
- 1.5行 ①の1.5倍
- 2行 ①の2倍
- 最小値 指定したptより小さい行間にしない
- 固定値 フォントサイズにかかわらず指定したptの行間になる
- 倍数 ①の○倍
わかりづらいのですが①②③と⑥は同じ意味です。
一番勘違いしやすいのが「④最小値」です。この「最小値」というのは行間が最小になるのではなくて、「フォントをいくら小さくしても○pt以上の行間はあけてね」という意味です。例えば「最小値 20pt」とした場合、フォントを10ptに設定しても行間は20ptになります。最小どころか、だいぶ広い行間になるわけです。ただ、逆に「最小値」の値がフォントより小さい場合は文字が見切れないようにフォントサイズが優先されます。例えば「最小値 10pt」としてフォントを20ptに設定すると、行間も20ptになります。
なお個人的には⑤と⑥以外はほとんど使いません。
まず「⑤固定値」ですが、文字どおり行間を固定します。④と違って、文字が見切れても設定した行間をキープします。
「⑥倍数」は使っているフォントのデフォルトのサイズを「1」としてその何倍のサイズの行間にするか設定できます。あまり細かいことは考えず、行間が狭いと感じたら「1.2」などに、行間が広いと感じたら「0.8」などに設定してみて調整するのがいいですね。こちらも小さく設定しすぎると文字が見切れてしまうので注意しましょう。
まとめ
いろいろと書きましたが、グリッド線を無視させる機能だけでもほとんど困らないと思うので、それだけでも覚えておいてください。
慣れてきたら、後半で説明した行間の細かいサイズ調整も試してみましょう。また、今回のようなWord資料をはじめ、資料づくり資料づくりに役立つデザインのコツを別の記事で紹介してるので併せて読んでみてください。

パソコン音痴のわたしが はじめて1度読んだだけで理解できました!
コメントいただきありがとうございます!お役に立てて何よりです。
この現象に遭うたびに理屈がわからないまま行間を適当に変えてごまかしていたので、わかりやすくてとても助かりました。
「最小値のくせにどうして行間は広いままなのか」という疑問が解決してよかったです。ありがとうございました!
ありがとうございます。
やっと出来ました。
何時間かかったか知れません。゚(゚´Д`゚)゚。
感謝、感謝です。